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2008年7月17日 (木)

映画“あの子をさがして(一个都不能少)を見る

中国語の教室で、先生お勧めの「あの子をさがして」を見ました。1999年製作なので今の中国の農村の状態がそのまま舞台になっています。

この映画は、1999年のベネチア映画祭金獅子賞を受賞しています。
貧しい農村の小学校に赤いほっぺをした13歳のミンジ(ウェイ・ミンジ・本名)が代用教員として赴任してきます。ミンジは村長から、病気のお母さんを見舞いに行く本当の小学校の先生・ウェイ先生の代わりに子どもたちをちゃんと見て、一ヶ月生徒を1人も減らすことがなくみられたら50元の給料をやると言われていました。ところが病気の母を持つ、いたずらっ子のホエクー(チャン・ホエクー・本名)が出稼ぎのため街へ行ってしまいます。ミンジは生徒と共に強引にお金を作りホエクーを探しに街へ出かけます。ところがホエクーは、一緒に出稼ぎに行った同じ村の少女とはぐれ、行方不明になっていました。ホエクーを探して何の手蔓もお金もないミンジの生徒探しが始まります。

ミンジの赤いほっぺと、ほとんど笑わない表情に農村の今置かれている厳しさを感じます。この物語はハッピーエンドで結局のところホエクーとミンジは再会出来、貧しい学校にも寄付金が寄せられます。映画の冒頭で病気のお母さんを見舞いに行くウェイ先生も給料を半年も貰っていなくて、チョーク一つ無駄に出来ず、50年近く修理も出来ない学校の実情が出てきます。生徒達も幼くして働き手として出稼ぎに行かなくてはならないほど家庭はどこも経済的に苦しい状態です。ミンジも最初は投げやりな様子で、生徒達の意見を聞かず強引にお金を集めさせようとしますが、ホエクーを探していくうちに少しずつ先生らしくなっていっているように感じました。どこを見ても貧しい農村と発展する都会とがはっきり対比されて出てきますが、不思議に悲惨さはありません。そこが中国の人達のたくましさなのでしょうか。この映画を紹介してくれた先生は、ホエクーという腕白少年の表情が実に可愛らしいと言っていましたが、本当にホエクーは昭和の日本によく居た少年だと思います。表情が豊かで笑うとクチャクチャな顔になり、それでいて頑固なところがあり、すぐ悪戯をする元気な少年。強引で無謀な行動を取っているように見えたミンジでしたが、学校に寄付が寄せられたと言うことよりも、色んな色のチョークを貰ったと言う事がなによりも嬉しいことだった様です。「ウェイ先生が喜ぶね」と言いながら、色々な色のチョークを大切に使って、黒板に1人一文字ずつ書くミンジや生徒達は、誰よりも素朴で実直なのではないかと思いました。
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